神経回路網の発達に依存して変化する結合強度の移動エントロピー解析
神経回路網の発達に依存して変化する結合強度の移動エントロピー解析
カテゴリ: 部門大会
論文No: TC3-5
グループ名: 【C】2022年電気学会電子・情報・システム部門大会
発行日: 2022/08/24
タイトル(英語): Analysis of Connection Strengths in Development of Neuronal Networks using Transfer Entropy
著者名: 箕嶋 渉(大阪市立大学・大阪公立大学),瀬川 夕海(大阪市立大学・大阪公立大学),細川 千絵(大阪市立大学・大阪公立大学)
著者名(英語): Wataru Minoshima (Osaka City University / Osaka Metropolitan University),Yumi Segawa (Osaka City University / Osaka Metropolitan University),Chie Hosokawa (Osaka City University / Osaka Metropolitan University)
キーワード: 培養神経回路網|多電極アレイ|スパイク列|移動エントロピー|情報理論|Cultured Neuronal Networks|Multi Electrode Arrays|Spike Train|Transfer Entropy|Information Theory
要約(日本語): 脳・神経系の情報処理は神経回路網内を神経活動が伝達されることで生じる時空間ダイナミクスを基盤としている.これまでに多電極アレイ(Multi-electrode array, MEA)を用いたスパイク列の計測と解析により,神経回路網の発達に伴って生じる同期的な神経活動が情報処理へ積極的に寄与することが明らかにされてきた.しかしながら,従来の解析では神経活動の時間ダイナミクスや同期性が注目され,細胞間の活動伝搬に関する議論は不十分であった.そこで,本研究では64個の電極が配置されたMEAに神経回路網を培養し,培養24,45,70 日目におけるスパイク列を取得した.続いて,全電極ペアで移動エントロピーを算出し,それぞれの培養日数で細胞間の結合強度を解析した.結果として,回路網の発達に伴って細胞間の結合強度が有為に増加し,自発活動と刺激誘発応答とのスパイクダイナミクス類似性が高まることを見出した.
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