オクターブ錯聴音刺激による聴性定常応答の変化
オクターブ錯聴音刺激による聴性定常応答の変化
カテゴリ: 部門大会
論文No: TC10-7
グループ名: 【C】平成26年電気学会電子・情報・システム部門大会講演論文集
発行日: 2014/09/03
タイトル(英語): Auditory steady-state response modulated by stimuli inducing octave illusion
著者名: 田中 慶太(東京電機大学),小林 孝成(東京電機大学),栗城 眞也(東京電機大学),内川 義則(東京電機大学)
著者名(英語): Keita Tanaka(Tokyo Denki University),Takanari Kobayashi(Tokyo Denki University),Shinya Kuriki(Tokyo Denki University),Yoshinori Uchikawa(Tokyo Denki University)
キーワード: 聴性定常応答|オクターブ錯聴|脳磁図脳磁図|Auditory steady-state response|octave illusion|magnetoencephalogram
要約(日本語): オクターブ錯聴音時における脳磁界聴性定常応答の検討を行った.オクターブ錯聴を誘起する競合音列(左音440?880?440Hz, 右音880?440?880Hz)をTSK刺激とし,比較対象として,左音と右音を同じ音高とするCNT刺激とした聴覚刺激時の脳磁界計測を行った.その結果,一次聴覚野から生じる聴性定常応答はTSK刺激,CNT刺激共に左聴覚野に比べ右聴覚野の振幅が増大した.一方で錯聴知覚である左右の音高が入れ替わる現象は観測されなかった.このことは,1次聴覚野は音高や音量の関連領域であり,左右音が交替するような相互作用に関与していないと推察される.2次聴覚野では,音楽のメロディ,リズム,ハーモニーの処理に関わりが報告されており,3次聴覚野はこれらを音楽の全体的な体験へと統合する処理を担っている.従って,本研究の結果より,オクターブ錯聴の発生機構として高次の脳領域の関与が示唆される.
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