高密度CMOS電極アレイによる電気刺激が想起する培養神経回路の記憶様パターン
高密度CMOS電極アレイによる電気刺激が想起する培養神経回路の記憶様パターン
カテゴリ: 部門大会
論文No: TC6-21
グループ名: 【C】平成29年電気学会電子・情報・システム部門大会講演論文集
発行日: 2017/09/06
タイトル(英語): Retrieval of Memory-Like Neural Activity in Dissociated Cultures via Electrical Stimulation from High-density CMOS Electrode Array
著者名: 矢田 祐一郎(東京大学/理化学研究所),角田 颯飛(東京大学),高橋 宏知(東京大学)
著者名(英語): Yuichiro Yada|Hayato Tsunoda|Hirokazu Takahashi
キーワード: 分散培養神経回路|多点電極アレイ|記憶記憶|Dissociated culture|Multi-electrode array|Memory
要約(日本語): 睡眠下や覚醒下静止時に生じる脳の自発活動では、外部刺激が与えられた時の神経活動に類似する時空間パターンが生じ、記憶が想起されると考えられている。しかし、記憶のような、再現性を持ち構造化された時空間パターンは、外部刺激を経験しない分散培養神経回路の自発活動でも生じ、その意義は未解明である。ラット胎児大脳皮質由来神経細胞を高密度CMOS電極アレイ上に分散培養し、自発同期バーストと、高密度CMOS電極アレイからの電圧パルス印加で誘発される誘発同期バーストの時空間パターンを比較した。電極数次元の計測神経活動を、低次元空間の軌跡として表現すると、自発同期バーストは再現性ある幾つかの軌道を通り、誘発同期バーストはその内の一軌道と高い類似性を示した。これは、分散培養回路の自発活動も記憶様の機能を持ちうる可能性を示す。本発表では長期的に電気刺激を与え続けた場合の結果も報告し、自発活動の意義について考察する。
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