培養神経回路網における外界からの刺激の影響の伝搬
培養神経回路網における外界からの刺激の影響の伝搬
カテゴリ: 部門大会
論文No: TC1-4
グループ名: 【C】平成30年電気学会電子・情報・システム部門大会プログラム
発行日: 2018/09/05
タイトル(英語): Propagation of influence of stimulus on spontaneous activity in a cultured neuronal circuit
著者名: 井上 巧(関西学院大学),工藤 卓(関西学院大学)
著者名(英語): Takumi Inoue|Suguru N.Kudoh
キーワード: 多電極アレイ|細胞外電位多点計測システム|培養神経回路網|刺激誘発応答|局所TOSPテンプレート|multi-electrode array|extracellular potential multi-point measurement system|living neuronal network|evoked activity|local time overlaid spatial pattern template
要約(日本語): 神経回路網では自発性活動と刺激に対する誘発応答とが観察されるが,自発性神経活動を常時存在する背景的活動と捉えるならば,刺激はこれを変調する影響力と考えることができる。本研究では,上記視点に立って,背景活動に対する刺激の影響の伝搬を解析した。ラット海馬細胞を培養した培養神経回路網を用いて1分間隔で刺激誘発応答を30スウィープ計測し,活動電位スパイクを検出した。刺激誘発応答のスパイク数を時間軸5 ms幅の時間窓で区切って計数し,培養神経回路網に内在する背景的な自発性活動の平均をテンプレートとして(TOSPテンプレート)これとの差分mDTtを解析した。TOSPテンプレートと差分mDTtは,3×3に限定した電極範囲で計算し,その伝搬を可視化した。mDTt の重心は,刺激直後の5-30ms内に特異的なパターンで一定範囲内を遷移する様子が観測された。このことから,培養神経回路網にて一定の時空間範囲内で刺激の影響が伝搬していることが抽出された。
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