VNSの聴知覚への影響推定 -視床・皮質間の信号やり取りの動的変化から-
VNSの聴知覚への影響推定 -視床・皮質間の信号やり取りの動的変化から-
カテゴリ: 部門大会
論文No: TC1-11
グループ名: 【C】平成30年電気学会電子・情報・システム部門大会プログラム
発行日: 2018/09/05
タイトル(英語): The effect of vagus nerve stimulation to auditory thalamo-cortical system
著者名: 石津 光太郎(東京大学),大泉 匡史(アラヤ・ブレイン・イメージング),白松(磯口) 知世(東京大学),土谷 尚嗣(モナシュ大学),高橋 宏知(東京大学)
著者名(英語): Kotaro Ishizu|masahumi Oizumi|Tomoyo Shiramatsu Isoguchi|Naotsugu Tsuchiya|Hirokazu Takahashi
キーワード: 迷走神経刺激療法|視床皮質経路|移動エントロピー移動エントロピー|VNS|thalamo-cortical system|Transfer entropy
要約(日本語): 迷走神経刺激療法 (vagus nerve stimulation; VNS) は,難治性てんかんに対する緩和療法として導入が進められている。VNSはてんかん発作を軽減するのみならず,患者の記憶・認知機能を向上させる一方,創造性を低下させる等の作用が報告されているが,その機序は明らかになっていない。本研究は,聴知覚を対象にVNSの知覚情報処理への影響を調べた。迷走神経の電気刺激装置を体内に植込んだラットの視床(内側膝状体)と聴皮質から神経活動を多点同時計測し,VNS前後での神経活動の変化を調べた。計測した神経活動を移動エントロピー法で解析し,賦活される視床‐皮質経路および皮質内経路の割合および伝達情報量を調べた。その結果,音刺激を処理する際には賦活される経路および伝達情報量に差異はなかったが,自発活動時に視床‐皮質経路で賦活される経路がVNS後に減少し,皮質内では6層に伝達される情報量が減少することが分かった。
PDFファイルサイズ: 1,583 Kバイト
受取状況を読み込めませんでした
