細胞外ブドウ糖濃度の変更による培養神経回路網の自律的エネルギー調節
細胞外ブドウ糖濃度の変更による培養神経回路網の自律的エネルギー調節
カテゴリ: 部門大会
論文No: TC4-12
グループ名: 【C】2019年電気学会電子・情報・システム部門大会プログラム
発行日: 2019/08/28
タイトル(英語): The Autonomous Energy Control of a Living Neuronal Circuit by Changing Extracellular Glucose Concentration
著者名: 福井 花菜(関西学院大学),工藤 卓(関西学院大学)
著者名(英語): Kana Fukui|Suguru Kudoh
キーワード: 細胞外電位多点計測システム|培養神経回路網|細胞外ブドウ糖濃度|還流系|還流系|extracellular potential multi-point measurement system|living neuronal network|extracellular glucose concentration|perfusion system|energy control
要約(日本語): 動物の細胞に於いて細胞外ブドウ糖濃度はその生死に直結するパラメータである。生存に繋がる状態を「快状態」と仮定すると,細胞外ブドウ糖濃度の最適化に基づいた報酬システムを半人工の生体神経回路網に付帯することが出来る可能性がある。本研究では細胞外液をブドウ糖濃度が異なるものに切り替える還流系システムを構築した。還流に伴う物理的ショックに誘発されて放出されたATPによって生じる神経活動の抑制を,ATP分解酵素であるアピラーゼを添加することにより緩和し,還流中の安定した神経電気活動の計測を実現した。また,神経電気活動の活性に応じて自律的に細胞外ブドウ糖濃度を切り替えるプログラムにより細胞外ブドウ糖濃度によるフィードバック系を構築し,自発性神経電気活動頻度が制御されることを確認した。未だ限定的な段階ではあるが,これにより細胞外ブドウ糖というエネルギーによる報酬系を培養神経回路網上に於いて確立したと言える。
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