フェムト秒レーザ非線形光吸収を利用した3次元Cu微細造形法

カテゴリ: 部門大会

論文No: TC8-5

グループ名: 【C】2019年電気学会電子・情報・システム部門大会プログラム

発行日: 2019/08/28

タイトル(英語): Three-dimensional Cu microfabrication using femtosecond laser pulse induced nonlinear optical absorption

著者名: 溝尻 瑞枝(長岡技術科学大学)

著者名(英語): Mizue Mizoshiri()

キーワード: フェムト秒レーザ|3次元微細加工|Cu₂Oナノ粒子|還元|femtosecond laser|3D microfabrication|Cu₂O nanosphere|reduction

要約(日本語): フェムト秒レーザパルスの誘起する非線形光吸収をCu還元析出に利用し，3次元Cu微細構造を大気中で直接描画形成した。原料には，レーザ波長において高い透過率を有し，その半波長以下で大きな吸収を有するCu₂Oナノ粒子を用いた。膜状に塗布したCu₂Oナノ粒子溶液内部にグリーンフェムト秒レーザパルスを集光し，光軸上で焦点位置を変えて描画を行ったところ，焦点位置に依存した高さの微細構造が形成された。この結果は，フェムト秒レーザパルスの膜表面における顕著な吸収はなく，非線形光吸収により微細構造がCu₂Oナノ粒子溶液膜内部に形成されたことを示唆している。造形構造は主としてCuであったことから，Cu₂Oナノ粒子が熱還元され，Cuが還元析出されたことを示している。Cu微細構造を大気中で造形できる本プロセスは，マイクロデバイスの直接描画形成プロセスとして広く応用が期待できる。

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